日本の楽器は種類が多く、ジャンルごとに使われる楽器が異なります。ここでは、日本の伝統楽器について、古来の分類法を使って種類別にご紹介します。
日本古来の楽器分類法
世界には、地域ごとに古来の楽器分類法があり、近代以降は、ヨーロッパで開発されたMHS法が博物館などで活用されています。その多種多様な楽器分類法については稿を改めるとして、今回は、日本の伝統的な楽器分類法を取り上げます。
この分類法は、音を出す方法、つまり、奏法に着目した分類です。どのように音を出すのかに着眼しているので、吹いて音を出すものは「吹きもの」、弾いて音を出すものは「弾きもの」、打って音を出すものは「打ちもの」と分類されます。他にも擦って音を出す「すりもの」、振って音を出す「振りもの」などもあります。
これは、7世紀に始まる日本の雅楽で用いられてきた分類法です。
では、それぞれどのような和楽器が含まれるのか見てみましょう。
弾きもの
箏(こと) 雅楽、近世箏曲で用いられる楽器で、基本は13弦だが、多弦箏も用いられている。
三味線(しゃみせん) 16世紀に日本に伝わった比較的新しい伝統楽器だが、江戸時代には、人形浄瑠璃、歌舞伎、三曲など幅広く用いられるようになり、明治時代には津軽三味線が始まった。
琵琶(びわ) 雅楽で用いられ、平家琵琶、薩摩琵琶、筑前琵琶など多種目で用いられている。基本は4弦で、撥で奏される。
吹きもの
篠笛(しのぶえ) 竹の横笛で、民俗芸能、歌舞伎など幅広く用いられる。
尺八(しゃくはち) 竹の縦笛で、独奏の他、三曲合奏などに用いられる。
篳篥(ひちりき) 竹製の雅楽の縦笛で、短いが強い音色を持ち、主旋律を担当する。
竜笛(りゅうてき) 竹製の雅楽の横笛で、柔らかい音色を持ち、篳篥と共に主旋律を担当する。
能管(のうかん) 能楽で用いられる竹製の横笛。調律がなされないため、どれもが個性的な音階を持つ。
打ちもの
和太鼓(わだいこ) 長胴太鼓など巨大な太鼓を集団でたたく組太鼓が人よく知られている。
楽太鼓(がくだいこ) 雅楽の太鼓。音量が大きく、主導的な役割を持つ。
鞨鼓(かっこ) 雅楽の太鼓。左右の手に持った桴で両面をたたく。
小鼓(こつづみ) 能楽や歌舞伎で用いられる。皮を湿らせ、柔らかい音色で奏される。
擦りもの
擦り簓(すりざさら) 民俗楽器でギロのような仕組みです。
鉦鼓(しょうこ) 雅楽の楽器です。打ちものに分類されることが多いですが、鉦鼓を演奏する時は「擦る」と表現するので、厳密には「擦りもの」に入るでしょう。
振りもの
巫女鈴(みこすず) 3連15個の鈴がついた楽器で、神楽、能、歌舞伎などで用いられます。
まとめ
今回は、日本古来の楽器分類法で和楽器を分類してご紹介しました。今回は、取り上げた楽器も少なく、それぞれを簡単に説明しただけでしたが、これから順に詳しく説明していきたいと思っています。気長にお待ちくださいませ。



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